2024年前期朝ドラ「虎に翼」第20週「稼ぎ男に繰り女?」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
20週の大きなテーマは「原爆裁判」です。しかし視聴後このテーマで直接的には描いていません。
史実として「三淵嘉子」が出した結論のプロセスは守秘義務によって公にはなっていません。
そのプロセスを、「虎に翼」では身近な「結婚」で家庭裁判に置き換えて寅子の心情を描いたのだと思います。
ところで、伊藤沙莉さんが演じる猪爪寅子をもう一度観たい!尾野真千子さんの語りをもう一度聴きたい、と思いませんか?
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「虎に翼」第20週「稼ぎ男に繰り女?」のあらすじ。
週タイトルの意味。
週タイトルの「稼ぎ男に繰り女?」とは、
外に出てよく働いて稼ぐ男と、家を守り家事をうまくやりくりする女。
と言う意味すが「稼ぎ男に繰り女」は昭和の時代では日常的に使われていた慣用句でしたね。
第20週「稼ぎ男に繰り女?」あらすじ。
新年度から寅子は、東京地裁に転勤することが決まりました。航一も最高裁判所の調査官に任命され、東京に戻ることになります。
寅子と優未は深田、高瀬、小野、杉田兄弟に見送られ、三条支部を後にします。この年の初頭に穏やかに旅立った稲の遺影に手を合わせ、涼子と玉に再会を誓います。
そして、二人は登戸の家に戻ってきました。寅子は東京地裁の裁判官、航一は最高裁判所の調査員として職場に赴任しました。
私生活では正式にお付き合いを始めつつ、お互いの家を訪問し合って家族を引き合わせることとなりました。
そんな中、寅子の弟・直明が、結婚したい女性がいて、猪爪家で同居させて欲しいと言い出します。
しかし花江は同居に反対を表明するのですが…。
モデル(実存) | 寅に翼の設定 | 寅に翼のキャスト |
三淵嘉子 | 猪爪寅子 | 伊藤沙里(役:猪爪寅子) |
猪爪花江 | 森田望智(役:花江) | |
星航一 | 岡田将生(役:星航一) | |
語り(ナレーター) | 尾野真千子 | |
主題歌 | 米津玄師「さよーならまたいつか!」 |
伊藤沙里が演じる猪爪寅子のモデルは三淵嘉子さん。
⇒虎に翼のヒロイン「猪爪寅子」のモデルは戦後初の女性弁護士・裁判官「三淵嘉子」
「虎に翼」第20週「稼ぎ男に繰り女?」のネタバレ。
週タイトル | 稼ぎ男に繰り女 |
放送日 | 2024年8月12日(月)~8月16日(金) |
放送 | 午前8時~8時15分 |
再放送 | 午後0時45分~1時 |
ネタバレ第96話:8月12日(月)結婚観。
寅子と航一はお互いに納得する認識を見つけます。昭和30年、東京に戻ることになった寅子は杉田らに盛大に見送られました。
寅子と優未が登戸の猪爪家に着くと何やら不穏な雰囲気でした。
昭和の時代背景。
猪爪家に戻ってきた寅子と優未。花江は大きくなった優未を抱き寄せながらも寅子が送った電気洗濯機の便利さに感謝していました。
寅子の髪型も変わりましたが、花江の髪型もパーマヘアに変身していましたね。花江のイメージが変わりました。
時代は朝鮮戦争の影響もあり高度成長期に突入していきます。生活様式も激変していきます。
結婚観。
猪爪家では、結婚したら家を出るべきだという花江と結婚しても同居し続けたいと主張する直明が対立していたのです。
ネタバレ第97話:8月13日(火)よねが弁護士に。
東京に戻った寅子は、桂場、久藤、多岐川らと再会しました。さっそく山積みの仕事に取り掛かる一方で、航一との交際も順調に続いています。
寅子の新部署。
東京地裁に登庁した寅子は所長室へと挨拶に出向きます。そこには、大先輩でお世話になった、桂場等一郎、久藤頼安、多岐川幸四郎が待ち受けていました。
- 桂場等一郎は東京地裁所長。
- 久藤頼安は司法研修所所長。
- 多岐川幸四郎は東京家裁所長。
に昇進していました。
寅子は民事第二十四部に配属され最高裁判所家庭局でともに働いた先輩の汐見圭が裁判長です。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」でキャストの平埜生成が演じる「汐見圭」とは。
汐見からも彼の妻で寅子の学友であった崔香淑(ハ・ヨンス)が法律の勉強を再開したと聞きました。
司法試験に挑戦するとの事です。
山田よねが弁護士に。
山田よねが弁護士になったと聞いた寅子は、上野の轟太一とよねの事務所に押しかけました。
轟から渡された名刺には「山田轟法律事務所」と書かれていました。最初の文字を山田にするか轟にするかはじゃんけんで決めたようです。
よねは相変わらず男装で仕事に励んでいます。寅子はその一途なよねをほめたたえて忙しく事務所を去るのです。
甘味処「竹もと」
寅子は甘味処「竹もと」で働いている梅子さんを訪ねます。「竹もと」の主人が年老いたので梅子が店を受け継ぐようです。
なぜか神妙なお顔で誰かを待っている様子でした。そうです、店一番の常連客、桂場が梅子の腕前を評価していたのです。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」でキャストの平岩紙が演じる“大庭梅子”とは
残念ながら今日はいい評価が得られません。そこに航一が現れ、皆さんの前で寅子とのお付き合いを発表してしまいます。
その様子を見て桂場は不快になり店を後にします。二人の交際は地裁では面倒になるのでしょうか?
星家へ訪問。
優未を連れて航一の家を訪れることになった寅子は、航一の継母・百合、長男・朋一、長女・のどかと対面します。
星家の皆さんは航一との交際に理解を示すのですが、寅子が新潟で優未と3人で楽しく過ごした祭りでの出来事を楽しそうに話すと、微妙な空気になりました。
この空気はいったい何を意味するのか?明日には分かるのでしょうか。
ネタバレ第98話:8月14日(水)星家の人々。
寅子と優未は和やかに迎えられるが、百合、朋一、のどかの本心はなかなか見えません。
優未の観察。
微妙な空気が流れる星家。食事会の後、優未は航一に、直明と花江が揉めていることを話します。
すると、航一は「なら、僕たち一緒に住みますか」と返したのです。優未は航一から寅子へのプロポーズと受け止めました。
しかし、相変わらず鈍感な寅子は気付きません。そんな3人の会話を百合と朋一は聞き耳を立てていました。
優未の観察では、航一の家族のことを「ニコニコしているが目が笑っていない」と帰宅した時に花江に話すのです。
星家はなんだかみんながすんっとしている様子でしたね。
訴状。
一方、寅子が所属する民事第二十四部で「原爆裁判」を担当することが決まりました。原子爆弾の被害者が日本政府に賠償を求める裁判です。
その訴状の原告代理人の欄には、雲野の名前が書かれていました。
原告代理人。
原告代理人は、雲野法律事務所の雲野六郎と岩居です。よねも寅子も戦前、雲野法律事務所に勤めていましたね。
雲野は、よねが弁護士になったことを聞き、山田轟法律事務所を訪ねてきたのです。
よねも轟も雲野と一緒で金にならない事件を扱っているとのことで頼みやすかったかも知れません。
そして、雲野は裁判の途中で自分に何かあったときは岩居を助けてやってほしいと二人にお願いするのです。
よねは、二つ返事で引き受けました。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」でキャストの土居志央梨が演じる“山田よね”とは。
ネタバレ第99話:8月15日(木)家族裁判。
結婚しても同居を続けたいと主張する直明、でも花江は自身の経験から反対しています。そんな二人の気持ちもわかる寅子はある作戦を計画していました。
寅子の作戦・家族裁判。
先ず航一に相談し、猪爪家に来てもらいました。と言うのも誰よりも冷静な判断ができるからです。
寅子は、航一に猪爪家を紹介します。この時はまだ直明はいません。紹介し終わった後に、打ち合わせどおり直明が玲美を連れて帰宅します。
花江は寝耳に水でした。そして、久しぶりの「家族裁判」が始まりました。
玲美は直明の大学時代からの知り合いでした。そう言えば、家庭裁判所設立準備の追い込みの時、直明の大学の仲間も応援で来ていましたね。
その時の1人です。
玲美も教師となり、3年近く前に再会していました。ある問題児を抱えて悩んでいる直明をサポートするなかで親しくなったようです。
花江との同居を問う。
玲美は花江に、「同居させたくないのは直明との結婚が気に入らないからか」とはっきり問うのです。
花江の考えは自身の経験から、嫁と姑は同居しないほうがいいと主張します。玲美は直明の母親ではないのでは?言われますが義理の姉であり母親代わりだと反論します。
そして、直明は、親代わりである花江と寅子にこれから恩返しをしていきたいと二人に話します。
その後、航一は玲美の本音を尋ねます。
花江からも本音で話してほしいと願います。すると玲美は、「自分は是が非でも結婚したいわけではない」と言うのです。
え!どうして、結婚はしないの?と皆、唖然としました。
ネタバレ第100話:8月16日(金)原爆裁判と轟の同性愛。
直明と花江はそれぞれの同居に対する思いを語ります。猪爪家を離れるのが寂しいと言う直明に対し、花江は同居の難しさを語り家庭裁判が行われました。
家庭裁判後、航一は猪爪家の皆がいる前で寅子にプロポーズします。寅子はその場では返事ができませんでした。
20週の後半では原爆裁判を取り上げ、被爆者の弁護を雲野が引き受けています。轟とよねはその裁判を手伝います。
寅子と共に判事として関わるのは、東京地裁民事第24部で上司となった汐見です。
そして、エンディングで寅子は轟が同性愛者であることを告白され戸惑っている様子が映し出されました。
轟はある男性と手をつないで居眠りしていました。今一番心を許せる相手です。そして寅子の目を見て相手の了承を得た上で、「お付き合いしているお方」だと宣言するのです。
轟の変わらぬ誠実さを表しているシーンに感激です。
さて、改めて8月15日終戦記念日に「サンフランシスコ講和条約」「朝鮮戦争」「第五福竜丸」「原爆裁判」などのワードが出たことで先の大戦を考える週となりました。
「虎に翼」のあらすじのまとめ一覧はこちら。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」のあらすじ(ネタバレ)1週から最終週まで一覧。
「虎に翼」第20週「稼ぎ男に繰り女?」の感想。
寅子のモデルの三淵嘉子さんはどんな裁判官だったのか?ドラマが始まる時からNHKのガイドブックで基礎知識は得ていました。
8年にも亘る原爆裁判に関わっていた三淵嘉子。このとても重要で重いテーマをドラマではどのように描くのかに注目し視聴していました。
もしこのドラマを見ることがなければ「原爆裁判」を知らなかったと思います。学ぶ機会になったことは自身にとってもとても有意義であったと思います。
「原爆裁判」とは:引用:ヤッフーニュース
「原爆裁判」とは、被爆者たちが原爆被害の賠償を日本政府に求めた裁判である。1955年、広島と長崎の被爆者5人が大阪地方裁判所と東京地方裁判所で訴えを起こし、1960年から1963年にかけて9回の口頭弁論が開かれた。審理は8年にも及び、東京地裁は、日本政府への賠償は認められないと判決を下す。だが「米国の原爆投下は国際法違反」であると明言した。国際法違反であることに触れたことが歴史的には重要とされている。3人の判事の合議制とはいえ、三淵嘉子がその判決に至る過程に参加していたことは注目に値するが、守秘義務もあってか、当時彼女が何を思い、どんな意見を出したのかはわからない。
「虎に翼」では原爆裁判に関わる者のは轟と山田、そして裁判長は妻が朝鮮人の汐見。それぞれが、社会的マイノリティーへの理解をもった人たちです。
だが、20週では「原爆裁判」はメインテーマにはなっていません。猪爪家の「家族裁判」で寅子の心情を描いています。
NHKプロヂューサーは次のようにコメントしています。
ある種の解決に導かれることで「カタルシス」があるようなドラマティックなリーガルエンターテインメントという部分もありますが、朝ドラなので、ホームドラマの部分もあります。毎回、法廷エピソードがあるというよりは、物語の流れの中で何度か登場するという感じになると思います。
次週から、この「原爆裁判」をどのように描いているのか?そしてどのように演出するのか?とても注意深く視聴しています。
カタルシスとは。
舞台の上の出来事(特に悲劇)を見ることによってひきおこされる情緒の経験が、日ごろ心の中に鬱積(うっせき)している同種の情緒を解放し、それにより快感を得ること。浄化。
視聴者の感想。
引用:ヤッフーニュース
虎に翼で、すごいなと思うのは登場人物が全員個性的で、愛されキャラだから当然、彼らを取り巻く物語に惹きつけられ夢中になっていると、主題が戦争や原爆への問題へと移行して、真剣に聞き入ってしまうし、考えされたかと思うと、息抜き的に笑わせられる時があったり、大事件があったりと、それが絶妙なタイミングでやってくるから飽きることなく観ていられるんですよね。
賛否や論争はもちろん出てくるだろうけど、みなさん真剣に観てるからこそだろうし、法律という難しい主題でも視聴者が離れていかず、脱落したという声を聞かない。でも、なにより寅子が次何をやらかすのか目が離せないくらい魅力的なところですかね。
まとめ。
次週の「虎に翼」は第21週「貞女は二夫に見えず?」です。
航一のプロポーズを寅子はいつ返事をするのだろう。仕事では「原爆裁判」という重い難しい問題を抱えているの私生活を顧みる時間はなさそうですね。
史実では、苗字は変わっているので、再婚はしましたが、苗字の変更は次週ではテーマになっていますね。