2024年前期の朝ドラ「虎に翼」でキャストの土居志央梨さんは主人公・寅子と喧嘩をしながらも気にしている男装姿の“山田よね”を演じます。
山田よねのモデルは誰なのか？脚本家吉田さんが描いたオリジナルキャラクターなんか？
第2週で登場し寅子と対峙する場面が多いことから必ず実存するモデルがいると思いました。
寅子のモデルになった三淵嘉子さんと共に女性初の弁護士となった方は「久米愛」と「中田正子」さんです。
その二人のうち久米愛さんではないかと思っていましたが、物語が進む中でオリジナルキャラクターの可能性が高くなってきました。
久米愛さんは嘉子より3歳年上で、旧姓は藤原です。津田英語塾で英語を学び明治大学専門部女子部に入学しています。1911年に誕生し、1976年にお亡くなりになりました。
さて、「虎に翼」での“よね”は、恵まれない環境で育ちました。
そのために、姉がひどい仕打ちに遭うのを見て、女性が虐げられる社会に憤り、それを変えたくて努力しています。
世間からは変わり者に見られているよねは、女子部の中でもかなり激しいキャラクターで第2週から登場します。
ところで、「虎に翼」の伊藤沙莉さんが演じる寅子をもう一度観たいと思いませんか？また尾野真千子さんの語りも聞きたいですよね。
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朝ドラ「虎に翼」で土居志央梨が演じる“山田よね”の学生時代。
「男装の山田よね」とは。
女性の社会進出に熱い信念をもっているとのキャラクターですが、その背景がまだ分かりません。（2週では）（3週で分かりましたね）
ただ、寅子や家族の令嬢「桜川涼子」たちとは明らかに違いがあるのではと思われます。
寅子の家庭もお茶の水近くに住み、門構えも立派ですので裕福な家庭であることが想定できます。
涼子も華族ですし英語スピーチもできる教育環境を考えれば当然裕福ですよね。ただ、よねの生活環境は全く分かりません（第2週では）
今後、寅子との付き合いで分かってくると思います。その時は追記しますね。
「男装の山田よね」の登場。
第2週「女三人寄ればかしましい？」の6話で登場する「山田よね」
入学式が終わり、皆が集まっている時、「おまらは生ぬるい」と強くあたります。特に寅子が場を明るく盛り上げようとした時の態度は空気が読めない女として映りました。
よねとしては、自分と同じように覚悟を持った人間が入学しているはずだと思いきや、寅子たちがのんきにへらへらしているように見えたのでしょう。
よねは放課後も働いていた。
第3週「女は三界に家なし？」の13話でよねの幼少時代から現在までが描かれよねの内情を寅子たちが知ることになりました。
よねは上野の繁華街の「燈台」というカフェ（と言ってもキャバレーみたいですが…）の2階を間借りし学校の放課後はボーイとして働いていました。
よねはなぜ働いているのかを寅子たちに語ります。
よねの幼少時代。
よねは貧しい農家の5人兄弟の3番目でした。父親は飲んだくれで、姉の夏は15歳で売られ東京で女郎になったとの事です。
よねも売られそうになりましたが、「女やめる！」と言って短髪にして抵抗し逃げ出したのです。
東京にきたよねは姉を頼り、カフェ「燈台」のマスターを紹介してもらいました。さらに数年後、姉が置屋に稼いだ金をごまかされていたことが分かりました。
よねに近づく怪しい弁護士。
よねの内情を知った“いかがわしい弁護士・緒方”がよねに近づいてきました。
よねははじめ目を伏せていました。弁護士緒方の要求を少し考え込んでいるようです。その後よねの視線は上ります。
堅い表情のまま、息を呑むようにして緒方を見つめ直す面持ちは緒方の要求を受け入れたのでしょう。
よねがだまされていた姉を救うために、緒方が自分に求めるものを受け入れたのだと思います。
そのシーンのよねのまなざしには胸が苦しくなりました。そして緒方は、置屋を「訴えるぞ」と脅かして大金を取り返しました。
その弁護士緒方は取り返した大金の一部を報酬として持ち去りましたが、よねの手元にはある程度のお金が残りました。
姉は置屋を追い出されてしまいましたが、男をつくって消えてしまったようです。
よねは「あたしはほしい。今のあたしのまま、なめ腐った奴らを叩きのめすことができる力が…。だから必死に勉強して、女子部に入ったのだ…お姉ちゃんの金を使ってな」と。
よねは登場時から「私とあんたらは違う」という言葉を発していました。寅子たちはよねの内情を知りその言葉を重く受け止めたことでしょう。
「山田よね」と寅子の関係は？
よねは常に怒りをバネに生きている人間かも知れません。寅子との共通点もあるかも知れませんが、現段階ではそれは見えません。
よねはなぜ男装していて男のような言葉遣いをしているのか？またそれを周りにいる人間が否定し続けられた環境で育ったのではないでしょうか？
寅子はその生き方を多分理解しようとするはずです。それは、寅子は世の中の常識が全てではないことを一番理解しているからです。
今後は喧嘩をしながらも少しづつお互いの気持ちの交差が現れてくると思います。そんな二人になるのではないでしょうか。
よねの口述試験は不合格。
昭和13年（1938年）よねは高等試験の筆記試験では合格しましたが、1ヶ月後の口述試験で不合格になってしまいました。
試験官に男装について質問され「それは試験とは関係ないのでは」と反論したからではないかと思われるシーンがありました。
でもよねはその信念を変えずに寅子に必ず合格するからと寅子の自宅に言いに来ました。そして別れ際に「おめでとう」と寅子に伝えるのです。
悔しかったはずです。試験官の心象で不合格になってしまうのはとても悔しいと思いますが、それが当時の常識だったのでしょうか。
虎に翼に出演するキャストの役の一覧はこちら。
⇒https://kininaru.xyz/tora-ni-tsubasa/cast-5
朝ドラ「虎に翼」で土居志央梨が演じる“山田よね”の戦後。
よねとカフェ「燈台」のマスターは東京大空襲の時にともに逃げていました。助かったのかそれとも犠牲になってしまったのか？
11週までは分かりませんでした。
よねが轟と再会。
昭和23年（1947年）、まだ戦後の混乱は庶民たちを苦しめていました。食料は国が管理し闇市の取り締まりも厳しい中での出来事です。
寅子やよね、そして同郷の轟たちと共に学んだ花岡が栄養失調で亡くなったのです。判事として食糧管理法を担当していました。
よねは弁護士ではありませんがカフェの壁に日本国憲法第14条を書き記していました。
よねは「これは自分たちの手で手に入れたかったものだ。戦争なんかのおかげじゃなく」と言います。
確かに悲惨な戦争に負けたから手にした平和憲法ですよね。よねは轟に頼み法律事務所を設立するのです。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し？」のあらすじ（ネタバレ）と感想。
よねが寅子と再会。
よねは轟と一緒に戦争孤児たちの相談を受けています。そんなある日、寅子が孤児たちの視察のため上野にきました。
そこでスリの少年と出会うのです。その少年はよねの事務所でよねからおりを受けていました。
そこに寅子が入っていき、よねと再会するのです。轟も生きていることをともに喜んでいました。
しかしよねは寅子をまだ許していません。二人の関係は戦後になっても平行線なのです。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし？」のあらすじ（ネタバレ）と感想。
朝ドラ「虎に翼」でキャストの土居志央梨が演じる“山田よね”のモデルは誰？
第4週が終わった時点ではよねのモデルは「久米愛」さんではなく、脚本家・吉田恵里香さんのオリジナルキャラクターかも知れません。
弁護士になった寅子の仲間はとても仲が良かったので、その描き方で分かると思いますが、よねは高等試験の筆記試験は合格しても口述試験では不合格でした。
来年また挑戦するしかありません。女性弁護士第1号ではありませんでした。
第6週「女の一念、岩をも通す？」で描かれます。
「虎に翼」では寅子と一緒に高等試験に合格したのは小林涼子さんが演じた「久保田聡子」と安藤倫子が演じた「中山千春」です。
ですのでこの二人のモデルが「久米愛」さんと「中田正子」さんのなのでしょうか。それが分かるのはまだ先のことですね。
初の女性弁護士久米愛とは。
久米さんの旧姓は藤原で嘉子より3つ年上です。明治44年（1911年）7月7日ー昭和51年（1976年）7月14日）
日本初の女性弁護士の一人で、日本の女性運動において指導的な役割を果しました。
夕陽丘高等女学校、津田英学塾（現・津田塾大学）で英語を学び、明治大学専門部女子部に入学しました。
1938年：高等文官試験司法科試験に合格し、中田正子、三淵嘉子と共に日本初の女性弁護士となります。
合格後の愛は。
- 1946年：明治大学短期大学教授に就任し、1969年まで務めます。
- 1950年：日本婦人法律家協会（現・日本女性法律家協会）を設立、会長に就任し、以後26年間会長職を務めます。
- 1959年以降：政府代表として度々国連総会に出席します。婦選会館理事を務めるなど、市川房枝らとともに女性運動をリードしました。
- 1976年：死去。65歳。
まとめ。
2024年4月1日から始まった「虎に翼」。現代社会の価値観とは全く違う時代に女性初の弁護士に挑戦する女性たちがいました。
「山田よね」もその一人です。
当時、そのことが一般常識からかけ離れたことでした。魔女部と呼ばれた大学にその異色な女性がいたのです。
ではなぜ男装し明律大学女子部法科に入学したのか？その謎は今後描かれることでしょう。
寅子との仲が急接近する週は何週なのか？二人の関係を注視しながら視聴していきます。
