2024年前期朝ドラ「虎に翼」第24週「女三人あれば身代が潰れる?」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
寅子が抱えたとても重い原爆裁判が終わり、彼女のもとには懐かしい友の子供が話題にあがります。
もはや戦後ではないとの言葉も出てくる時代になりました。そんな中、少年法を変えようとする動きが出てくるのです。
ところで、伊藤沙莉さんが演じる猪爪寅子をもう一度観たい!尾野真千子さんの語りをもう一度聴きたい、と思いませんか?
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「虎に翼」第24週「女三人あれば身代が潰れる?」のあらすじ。
寅子は、東京家庭裁判所少年部部長として、少年事案に丁寧に向き合いながら忙しい日々を過ごしていました。
第五代最高裁判所長官となった桂場等一郎は、司法へ介入して来ようとする政治圧力を頑として拒絶しています。
家庭裁判所設立をけん引した多岐川幸四郎は、癌を患い手術を受けて闘病していました。治療に専念する多岐川を、寅子は見舞います。
多岐川は「少年犯罪の厳罰化」を求める声が高まっていることを気にかけていたのです。少年法改正の動きに対し、自宅に仲間を集め意見書を作成し、桂場に少年法に対する想いを届けようとします。
一方、昭和44年、学生運動が激化。事件に巻き込まれた寅子の学友、崔香淑(ハ・ヨンス)の娘の薫が逮捕されました。
また、よねと轟は、尊属殺人の罪に問われている斧ヶ岳美位子の弁護を担当しています。寅子たちの恩師、穂高重親が少数意見を出した判決から時代は大きく変わったのですが…。
いよいよ虎に翼も残り3週となりました。どんな結末で終えるのか注目です。
週タイトルの意味。
週タイトルの「女三人あれば身代が潰れる?」とは、
娘が三人いると、嫁入り支度で財産がなくなってしまうということ。
と言う意味です。24週の娘三人はだれのことでしょう。それは娘ではなく、少年少女のことを指しているのだと思います。
モデル(実存) | 寅に翼の設定 | 寅に翼のキャスト |
三淵嘉子 | 猪爪寅子 | 伊藤沙里(役:猪爪寅子) |
猪爪花江 | 森田望智(役:花江) | |
星航一 | 岡田将生(役:星航一) | |
語り(ナレーター) | 尾野真千子 | |
主題歌 | 米津玄師「さよーならまたいつか!」 |
伊藤沙里が演じる猪爪寅子のモデルは三淵嘉子さん。
⇒虎に翼のヒロイン「猪爪寅子」のモデルは戦後初の女性弁護士・裁判官「三淵嘉子」
「虎に翼」第24週「女三人あれば身代が潰れる?」のネタバレ。
週タイトル | 女三人あれば身代が潰れる |
放送日 | 2024年9月9日(月)~9月13日(金) |
放送 | 午前8時~8時15分 |
再放送 | 午後0時45分~1時 |
※詳細は視聴後に掲載します。
ネタバレ第116話:9月9日(月)
8年にも及ぶ「原爆裁判」を終えた寅子たち。よねと轟は岩居と共に原爆の被害者を救済する弁護団を結成します。
多岐川の病と香淑の娘。
昭和43年、病を患い、治療に専念している多岐川を寅子が見舞うと、多岐川は「少年犯罪の厳罰化」を求める声が高まっていることを気にかけていました。
多岐川と同居する汐見圭は今は最高裁事務総局事務次長になっていました。その汐見圭と香淑の娘である薫は大学生になっていました。
そして、激化する学生運動にも没頭していました。
帰宅が遅くなった薫を汐見が「黙って出かけて、こんな時間まで」と叱ると、薫は「ずっと黙っていたのは、そっちでしょ?」
と怒りをあらわにしています。その理由は…。
香子は出生の秘密を薫に話す。
香子は薫に自分が朝鮮人でありことを隠していました。しかし、なぜか多岐川の入院中にその事実を明かしたのです。
当然薫は初めて聞かされてショックを受けます。
薫は「朝鮮人である自分は捨てたって…。自分の生まれた国が、自分の血が恥ずかしいって思ってたってこと?」と反発しました。
香子は真意を伝えようとしますが伝わりません。薫は多岐川の部屋に入り、目を覚ました多岐川が心配そうに薫を見つめています。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」でキャストのハ・ヨンスが演じる“崔 香淑”とは。
ネタバレ第117話:9月10日(火)
桂場が最高裁長官に就任し、その祝賀会が梅子と道男の店「笹竹」で盛大に開かれました。
学生運動。
そんな中、戦後生まれの学生たちが中心となった運動が激化し、東大で安田講堂事件が発生します。
(学生が安田講堂を占拠)
機動隊が出動して半年に及んだ籠城は強制的に解除されたが、逮捕された若者の中に香子(香淑)の娘・薫がいて逮捕されてしまいます。
寅子はその件でよねから呼び出されました。
汐見と香子(香淑)は、薫の弁護をよねと轟に依頼したが、香子(香淑)も弁護士資格を取得していたので自分で弁護したいと轟とよねに言うのです。
よねは寅子を呼び出した理由はこの件でした。そして「おまえがなんとかしろ」と言いますが、結論は持ち越しになりました。
尊属殺人罪
香子(香淑)たちの件で寅子は山田轟法律事務所にいた実の父を殺したと言う斧ヶ岳美位子を知ります。
彼女は現在は保釈中で事務所で手伝っているようです。美位子の弁護を引き受けたよねから事件のいきさつについて寅子は説明を受けました。
美位子は母親の寛子が家を出て以来、長年に渡り父親から夫婦同然に暮らすことを強いられて2人も子供を出産しました。
仕事先でできた恋人と結婚しようとした娘に父は逆上し、監禁して暴力をふるい、耐えられなくなった彼女はその苦境から逃れるために父を殺したのです。
よねたちは「尊属殺人罪」を憲法違反と主張し、殺人罪を適用したうえで、正当防衛か緊急避難で減刑を訴えるつもりです。
昭和25年に、寅子たちの恩師である穂高重親が違憲を主張していましたね。
でも、多数決で合憲と判断された尊属殺人の重罰規定に挑むため、最高裁まで行く覚悟をよねは決めていました。
よねは「こんな理不尽が許されてたまるか」と硬い決意をもって取り組む姿勢です。
政治家の秘書。
汐見は裁判所の廊下で原爆裁判で国側の指定代理人を務めた反町忠雄と出会います。反町は現在、政民党幹事長、「寒河江弘幸」の秘書として働いていると言います。
反町は汐見に耳打ちします。その話の内容を長官室へ行き、桂場に伝えるのです。その内容とは…
「寒河江の地元の名士の息子が拘留されていて、同じ罪を犯した家裁に送致された未成年の多くが不処分になっている」
名士は、「たった1、2歳の差で処遇が異なることに納得がいかないようだ」
桂場はその話を聞いて政府の圧力に屈しるか!と厳しい表情のシーンで117話は終わりました。
ネタバレ第118話:9月11日(水)
久しぶりに星家を訪れた朋一は、最高裁が出したある判決に大きな不満を抱え航一と議論をしていました。
そこに寅子が帰宅すると…
教員と裁判所職員の判決。
教員の争議権を保障する判決が最高裁で出されました。しかし裁判所職員が政治集会に参加すれば有罪とする判決に朋一は憤慨していたのです。
またこの時代になっても女性を雇う弁護士事務所は一向に増えません。法曹界の変化はなかなか厳しい状況です。
朋一は帰り際に妹ののどかの恋人との関係を聞き出し、航一と寅子に打ち明けました。
政権与党政民党が緊急記者会見。
政権与党の政民党が緊急記者会見を開き、寒河江が「裁判制度に関する調査特別委員会」の設置を表明します。
しかし、桂場は判決に不服があるなら法的手続きで争うべきと主張し、最高裁からの異例の抗議に、委員会の設置は棚上げとなりました。
政権与党は都合が悪い判決に口を出してきたと言うことです。三権分立は守らねばなりません。
学生たちの刑事裁判
安田講堂で逮捕された学生たちの刑事裁判が始まりました。しかし、学生たちの反抗的な態度で法廷は大混乱です。
籠城中にケガをした学生の看病をしていた薫は起訴猶予となりました。
優未が心配。
優未は、居間で勉強しながらビールを飲んでいた寅子に何か大事な相談を持ちかけようとしました。
しかし、のどかが恋人を家に連れてくると知って動揺する航一に気をとられてタイミングを逸し、言いそびれてしまいます。
何の相談だったのでしょう。
美位子の裁判は一審が行われました。東京地裁で尊属殺の重罰規定を憲法違反とし、過剰防衛で刑を免除する判決が言い渡されました。
しかし、よねの予想通り、検察は直ちに控訴。高裁での二審に進むことになりました。
ネタバレ第119話:9月12日(木)
のどかの婚約者・誠也が星家にやってきました。しかし、星家では航一と優未が優未の進路をめぐって口論をしています。
優未と航一が口論。
航一と優未が優未の進路について口論しています。優未は、大学院を中退すると考えていました。
理由は「博士課程修了後に研究者としての数少ないポストを勝ち取れる自信が持てない」とのことです。
しかし、航一はあきらめるなと叱咤激励します。
寅子が反論。
二人の口論を玄関で聞いていた寅子は、堪え切れず口論に割って入りなす。寅子は優未自身が選んだ道を進ませてやりたいというのです。
それでたとえ地獄を見えてそれでよいと自分の母から学んだ道で優未の背中を押すのです。
のどかの結婚。
そのやり取りを聞いていたのどかとのどかは優未と寅子に味方します。この日、のどかは彼氏の誠也と結婚することを家族に伝える日でした。
のどかの彼氏である誠也は星家にはまったく似合わない芸術肌の男性でした。そんな誠也に自分と一緒になるために芸術の道を諦めてほしくないとのどかは言うのです。
すると、誠也は…、
「のどかさんはきっと苦労するし、自分の幸せは自分で見つけてもらうことになるし、人が当たり前に持っているものはほぼ持っていないような人生になるかと思います」と言い、
その後、結婚宣言するのです。
少年法を改正?
一方、日米安保改定を翌年に控えた昭和44年、全国で若者たちによる騒乱事件が多発します。
政民党の政治家たちからは、少年法を改正して厳罰化すべきだという声が、ますます高まっていくのです。
昭和45年3月の国会で、法務大臣が少年法改正について法制審議会に諮問を行うと答弁しました。
法制審議会のメンバー。
桂場から法制審議会に参加するメンバーの人選を頼まれた東京家庭裁判所所長の久藤頼安は寅子を推薦します。
寅子は、法律は縛られて死ぬためにあるのではなく、人が幸せになるためにあるのだという多岐川の言葉を思い出していました。
ラストシーン。
そのころ多岐川は、頬がこけ、悲しい表情を浮かべて庭を見つめていました。多岐川はほとんど寝たきりの生活になっていたのです。
ネタバレ第120話:9月13日(金)愛を語った多岐川が逝く。
不起訴処分となった薫は、その出自を自分に隠してきた母・香子(香淑)に怒り、距離を置いていたが大学には真面目に通うようになりました。
ある日、薫は寝込んでいた多岐川の部屋で一人でうつむいていました。朝鮮人の血が流れているとのことで彼氏とは結婚できないと言われ落ち込んでいたのです。
でも何か吹っ切れた様子で部屋に入ってきた母の香子にはさわやかにその様子を話し寅子も安堵した様子です。
一方、病が進行した多岐川の元に地方家庭裁判所で多岐川の意思(愛)を次いで励んでいる小橋浩之と稲垣雄二がやって来ました。
二人は香子(香淑)と会った瞬間学生時代に戻ったようでした。香子と会うのは何年振りなんでしょう?
汐見圭は長い間黙っていたことを二人に謝っていました。
すると香子(香淑)は「もうやめる」とつぶやき、薫の前で「崔香淑」を取り戻してみたいと力を込めて話すのです。
多岐川はその様子を見てうれしそうに「愛だなぁ、佐田くん!」とつぶやきます。
さらに薫が多岐川にお願いし韓国にいる兄の潤哲(ソンモ)を呼び寄せます。30年ぶりの再会です。
潤哲は妹を助けてくれた多岐川に感謝し、妹を抱きしめるのです。多岐川は皆の後押しもあり、最後の力を振り絞り、桂場の元に少年法改正に反対するため電話で抗議しました。
後日、東京家裁所長の久藤頼安が最高裁長官室を訪問し、多岐川が亡くなったことを桂場等一郎に伝え、多岐川が作った少年法改正反対の意見書を差し出しました。
かつての元気な多岐川が「頼んだからな、桂場!」と言って幻覚は消えていきました。
エンディングでは桂場が孤独と責務の重さに耐えながらひとり廊下を歩いていると、寅子が多岐川のことで話しかけようとしますが、言葉が続きません。
桂場は目線を外し、最後まで話を聞かず階段を上っていきました。
「虎に翼」のあらすじのまとめ一覧はこちら。
⇒2024年前期朝ドラ「虎に翼」のあらすじ(ネタバレ)1週から最終週まで一覧。
「虎に翼」第24週「女三人あれば身代が潰れる?」の感想。
今週は120話のエンディングで描かれていたように多岐川が描いた「愛の家庭裁判所」を寅子が関係するすべての人たちの日常で表現していました。
当局からの少年法改定に反対する寅子たち司法関係者との間で苦しむ桂場の姿も現実だったのでしょう。
非行少年を権力と法で縛るのか?多岐川が掲げる愛を持って接し再犯を少なくするのか?
現代社会でも起きている問題提起なのです。
視聴者の感想。
まとめ。
次週の「虎に翼」は第25週「女の知恵は後へまわる?」です。
予告では、寅子と桂場の言い争うシーンが流れました。残り2週で桂場の最高裁(司法)は立法・行政に屈しるのか?
そして、寅子の背後から、新潟で法律の勉強をしていた美佐江とよく似た人物が近づいてきました。
女性はセーラー服姿なので、幻想なのか?寅子が腕を確認しているようなシーンもありました。