朝ドラ2024年前期「虎に翼」で女優の「尾野真千子」さんは「語り(ナレーター)」を務めます。主人公の猪爪寅子を演じる伊藤沙里とは非常に仲良しのようです。
朝ドラ「虎に翼」尾野真千子の語りはもう一人の主人公です。それは…
時には寅子の「心の声(主観)」ある時は「視聴者代弁者(天の声)」そして、ドラマの進行ナレーションを尾野の感性も入れながらの役なんです。
これまでの朝ドラとは違う主人公・寅子と見事にシンクロした今までにない語り(ナレーション)です。
尾野さんは現在沖縄県に移住し「居酒屋」を営んでいて、仕事の時だけ東京に来るそうです。
ところで、「虎に翼」の伊藤沙莉さんが演じる寅子をもう一度観たいと思いませんか?また尾野真千子さんの語りも聞きたいですよね。
そんな時は「NHKオンデマンド」です。「NHKオンデマンド」は無料で観ることができますからね。
U-NEXTは31日間無料です。
詳しくは⇒朝ドラは無料期間中に「U-NEXT」のNHKオンデマンドで。
アマゾン利用者は30日間無料のアマゾンプライム。
朝ドラ「虎に翼」での語り(ナレーター)は尾野真千子。
NHK制作統括の「尾崎裕和」は「虎に翼」は声のドラマです。とコメントしています。
- 法廷に響く荘厳な判決の声
- 仲間たちのはしゃいだ笑い声
- 弱きものたちの声なき声
それらの声が絡みぶつかり合いそこに物語が生まれると言います。しかしその狙いが何であるかはドラマが始まるまでは分かりませんでした。
なぜ語りを「尾野真千子」に選んだのかそれは、「声のドラマ」のど真ん中にいるのが「語り」の「尾野真千子」さんなんです。
尾野真千子の語り。
第1週の1話では、寅子の紹介を視聴者に寄り添いながら語りました。
また、日本国憲法の第14条「法の下の平等」を読み上げますが、固い印象もなくストレートに聞くことができました。
「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」
寅子の泣き顔や涙をあえて見せていません。背中から表現で全てを語っていました。
法律の言葉はとても難しくてとても固いイメージがあると思うのです。戦前の法律は女性に対して不平等なものであったの承知の事実ですよね。
現在は男女平等になっていますが、「法律は変わっても、女性をさげすむような価値観は今でも残っていますよね」
そんな説明も難しくなく、ポップに描くために機能しているのが尾野真千子の声の演技の魔力なんでしょう。
尾野真千子の語りは寅子の心の声。
特に第1週の4話で兄夫婦の結婚式で寅子が歌うシーンとシンクロして尾野さんの語りが入ります。
それは寅子の現在の心境を寅子に変わって表現しているのです。
この演出は鳥肌者です。影(裏)の主役と言って良いと思うほど伊藤さんの演技と二乗し作品を盛り上げてくれます。
語りの比率がとても多いなーと感じた朝ドラファンも多いとは思いますが、違和感なく視聴することができます。
人名などの説明などにはテロップ(字幕)でなくフリップ(文字や表の書かれた紙状のもの)が使われています。
このフリップに合わせた真野の語りが法律をより身近にさせているのでしょう。今後、法律などを説明くのでしょう。
尾野真千子による語りはナレーション効果だけでない「寅子の心象風景」をも細かに表しています。影(裏)の主役と言っていいでしょう。
尾野真千子の語りは私たちの声。
第8週「女冥利に尽きる」まで視聴して尾野さんの語りが、なぜこんなにも饒舌かつ、存在感があるのか?
そんなことを考えてきました。寅子は時々「はて」と一瞬止まって考えますが、不条理な事では「なんで私だけ」となります。
でもこの答えは寅子でなく語りの尾野真千子が言うから寅子の思いをはるかに超え、私たち視聴者の声にもなります。
状況説明から寅子の心を代弁しながら時として寅子の言動をツッコむこともあります。この奇妙な演出は不思議な味わいを感じさせます。
尾野真千子の語りは二重奏いや多重奏。
主人公・猪爪寅子の声と尾野真千子の語りが二重奏になっています。
いや第8週まではそれ以外にも、よねの声の代弁、花岡の代弁、いや花江の代弁とも重なり多重奏となって私たちに感動を与えてくれています。
9週以降、戦後が描かれ寅子は法曹の世界へと舞い戻りますが、尾野真千子は変わらずに寅子と視聴者の声を語り続けます。
尾野真千子のMA(収録)スタイル。
私もNHKの番組制作に携わった経験から予算の少ない番組制作は制作工程の最後にナレーションを映像に合わせて収録し、その後に音楽やSEをミックスするMA作業をします。
でも「虎に翼」では全ての映像(番組内容)を見ながら語りを収録するのではなく、最初に仮録をするそうです。
その後、映像に合わせたMAの映像はその前後しか見ないで本録しているとコメントしていました。
ですので、完成版はその場では見ていないようですね。
尾野真千子が朝いちプレミアムトークに出演。
2024年7月19日(金)の「あさイチ」プレミアムトークに出演し「虎に翼」の語りについて語っていました。
尾野真千子の移住先は沖縄。
尾野真千子は2年前から沖縄県今帰仁村で居酒屋を営んでいるそうです。那覇市から北へ2時間位かかる地です。
店名は「昭和居酒屋 北山食堂」で尾野さんが女将として経営しています。と言うのも…
2021年7月に沖縄在住の会社経営者と再婚し、夫がそのお店の経営していていたが実務者が辞めてしまったので代わりに女将をすることになったようです。
久しぶりに元気な尾野さんを視聴でき朝から元気をもらいました。「あさイチ」のプレミアムトークは「NHKオンデマンド」でも配信しています。
寅子を演じる伊藤沙莉さんもVTR出演しています。
まとめ。
2024年4月1日から始まった「虎に翼」は昭和の時代でも女性が希望をもって生きた証を映し出してくれる物語です。
NHK生活統括のコメントにあるように「虎に翼」は声のドラマと言うことで、伊藤さんのハスキーな声と尾野さんの声とのアンサンブルが視聴者をドラマに引き込むことでしょう。
二人の声と法廷の声、そして市井の声(尾野さんの語りが代弁することも)を聞きながら半年間の放送を楽しみにながら見守っていきたいと思います。